第68章 ついてないデザイナー

彼は俯き、目黒千音の額にかかる髪をそっと指で払いのけた。瞳に滲むのは、痛ましさと自責ばかり。

「まずは安全な場所を探さないと」

立花一夜は壊れものに触れるみたいに慎重な手つきで目黒千音を抱き上げ、そのまま立ち上がった。

三人は苦労しながら山道を進んだ。

立花一夜は目黒千音を胸にしっかり抱いたまま、一歩一歩、足元を確かめるように歩いていく。

まるで腕の中にあるのが、この世でいちばん脆く、いちばん大切な宝物であるかのように。

険しい山道では、落石に掠められた肩の傷から血が滲み続けていた。

服の一部は赤く染まっているのに、本人は痛みなどまるで感じていないようだった。

どれほど歩いた...

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