チャプター 162

ニコル

日曜の朝、ニコラスと私はのんびりと過ごし、午前十時を過ぎてからようやく起きだして支度を始めた。「今朝の気分はどう?」ニコラスが訊いてきた。彼が何を言いたいのかわからず、私は「いいわよ、どうして?」と答えた。「ただ訊いただけさ」「昨夜のアントンとのことについて言ってるの?」「それもだし、他のこともだ」私は笑い出した。明らかに、彼は私に妊娠の兆候があるか訊きたいのだ。でも、それをはっきり口に出したくはないのだろう。「いいえ、ニコラス。まだ妊娠はしてないわ」「どうしてわかるんだ。俺たちは十代の若者みたいに夢中になってるじゃないか」「わかるわよ」私たちはシャワーを浴びて、キャロラインの家へニ...

ログインして続きを読む