チャプター 166

ニコラス

ニコルがこんなに具合が悪い姿を見るのは辛かった。助けてやりたい一心だったが、俺にできることは何もなかった。夜中のどこかの時点で、彼女は吐き始めた。だから俺はバスルームで彼女に付き添い、胃の中のものを空にする彼女の髪を押さえてやった。もっとも、そもそも胃の中に何かあったわけでもないのだが、口には出さなかった。彼女が苦しんでいるのは見て取れたからだ。やがて彼女が吐き終えると、俺は布を濡らして顔を拭いてやり、彼女は歯を磨いて、俺たちはベッドに戻った。「ダーリン、何か持ってこようか?」「ソーダをお願い」「もちろん。すぐ戻るよ」俺は急いでキッチンへソーダを取りに行き、ついでにパントリーに寄っ...

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