第172章

ニコル

目が覚めると、私はニコラスを探しに部屋を出た。彼のオフィスに近づくと、アントンと電話中である様子が聞こえてきたので、そのままにしておくことにした。私は愛娘の様子を見に行くことにした。彼女の人生で今何が起きているのか、知りたかったのだ。

部屋に行くと、彼女はベッドの上であぐらをかき、宿題に取り組んでいた。

「あら、エンジェル」

「ママ、起きたの?」

「ええ」

「気分はどう?」

「もう平気よ。何をしてるの?」

「理科」

彼女は顔をしかめた。あまり好きではないらしい。

「手伝おうか?」

「ううん、なんとかなるから大丈夫。ありがとう」

「それで、エンジェル。今日学校で何があったの?」

彼...

ログインして続きを読む