チャプター 178

ニコル

お茶とケーキをいただいた後、私はマンノ先生のオフィスへと階段を上がった。一刻も早く超音波診断装置を手に入れたかった。それさえあれば、クリニックは基本的に開業準備が整うことになる。あとはポータブルレントゲン装置が必要だが、どういうわけか、放射線科医がただで機械をくれるとは思えなかった。きっと一台購入するように言われるだろう。あそこの部署はそういうやり方なのだ。マンノ先生のいる階でエレベーターを降りると、以前いた病棟の看護師長だったエイドリに真正面からぶつかってしまった。「前を見て歩きなさいよ」彼女は顔も上げずに言った。「ごめんなさい、エイドリ。あなたが見えなかったわ」「あら、あなたじゃ...

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