チャプター 21

ニコル

またニコラスが電話で何かを要求しているのが聞こえた。彼のこういうところは、本当に好きになれなかった。彼に言わせれば、私は彼のことが全然好きじゃないらしいけれど、本当はまったく逆だった。彼を愛しすぎて、胸が痛い。この十二年間、毎日ずっと痛んできた。でも、もう一度同じことをするだろう。彼がここまで来たのを見ればわかる。まだ三十代だというのに、驚くべきことだ。子供には酷なことだとわかっている。でも、私は最善だと思うことをしたのだ。

彼が部屋に戻ってきたとき、私とニッキーは話していた。ニコラスのところに泊まることは、まだ彼女には話していなかった。彼に一緒にいてほしかったからだ。彼が部屋に入...

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