チャプター 24

ニコル

巡回をこなしていたけれど、心は完全に上の空だった。頭の中はニッキーとニコラスのことでいっぱいで、彼が娘に真実を告げてしまうのではないかと、恐ろしくてたまらなかった。まだルールについても、いつ打ち明けるかについても、何も話し合っていないのに。十二年前に何があったのか、まずはそこから話し合うべきだろう。休憩が待ちきれなかった。彼に電話して、何も言わないでと頼まなければ。彼が私に腹を立てているのは分かっている。十二年前のニコラスなら、誰かを故意に傷つけるようなことはしなかった。彼がまだ変わっていないことを願うばかりだ。

休憩時間になるやいなや、ニコラスに電話をかけた。呼び出し音が数回鳴った...

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