チャプター 45

ニコル

ニコラスがもう十分だと決めるまで、冗談じゃなく十回はイッてしまったと思う。彼のアラームが鳴って、朝の六時だったからかもしれない。ニッキーが起きる前に自分の部屋に戻らなくちゃ。

彼は私の体の上を移動してきて、唇にキスをした。憎しみをぶつけるようなキスじゃなく、甘いキス。そのキスで、私はさらに彼を愛してしまった。「数時間、眠ってなよ。ニッキーが起きたら、俺が相手をしておくから」「あなたは?」「眠らないのには慣れてるんだ、エンジェル。十一時に出発するとして、数時間はあるだろ」

私は彼を顔を両手で包み込み、キスをした。それもまた甘いキスだったけれど、そのたった一度のキスにたくさんのことを伝え...

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