第六十九章

ニコル

翌朝、午前五時にアラームが鳴って目が覚めた。睡眠時間は三時間くらいだったと思う。ベッドの上にはラップトップが開きっぱなしで、メモ帳もそばにあった。どうやら私は、自分でも思っている以上にこのアイデアに夢中になっていたらしい。飛び起きてシャワーを浴びる。シャワーから出ると、ナース服に着替えた。病院に着いてから着替える時間なんて、どうせ無いに決まっているからだ。ラップトップを閉じると小脇に抱え、部屋を飛び出した。ニコラが今日使うだろうから、ラップトップはカウンターに置いておく。それからトラベルマグにコーヒーを注ぐと、ドアへと走った。ドアにたどり着く前に、ニコラに呼び止められた。「おはよう、...

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