チャプター 75

ニコル

彼、ニッキーに私のことを自分の彼女だって言ったのよ。それに、ＰＲチームにも伝えるつもりだって。つまり、新聞に載るってこと。こんなにワクワクすべきじゃないし、胸がそわそわするなんて絶対にあっちゃいけないのに、でも、そうなの。頭の中は、彼が抱いたモデルたちがみんな、新聞で知ることになるっていう考えでいっぱいだった。赤毛の私がニコラスと一緒にいて、彼の彼女で、しかも私は断じてモデルじゃないってことを。それに、彼女たちには決してできなかったことも成し遂げた。それは、一度ならず彼のベッドに入ったってこと。ええ、馬鹿なこと考えてる。こんなこと、他の誰かに言うつもりはない。私と、私自身と、もう一人...