第9章

イザベラ視点

 二ヶ月あれば、すべてが変わる。

 三度目のデートで、エイドリアンは私を射撃場に連れて行った。伝統的な意味でのロマンチックさとは無縁だったが、なぜかどんなキャンドルライト・ディナーよりも親密に感じられた。

「やってみるか?」彼は私に銃を手渡した。

 私はいつもの癖で、右手で受け取った。狙いを定めようとした瞬間、手が震え始めた。植皮手術の痕がひきつり、握力が弱く、不安定だったのだ。

「右手じゃしっくりこないか?」エイドリアンの声はさりげなかった。「左手で試してみよう」

 彼は理由を聞かなかった。説明も求めなかった。ただ私の立ち位置を調整し、重心のバランスを変える方法を...

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