チャプター 186

ハンナ

彼の向かいに腰を下ろし、カバーを持ち上げると、そこには焼きたての菓子パンに果物、ヨーグルトまで、見事な取り合わせが並んでいた。私はクロワッサンをひとつ選んでかじりつき、そのバターの完璧な味わいに思わず目を閉じた。

「うまいか?」レオナルドが、楽しげな響きを声ににじませて尋ねた。

「最高……」私は口いっぱいに頬張ったまま、もぐもぐと答えた。

彼は私が食べる様子をじっと見つめていた。その表情からは何も読み取れない。その視線にさらされているうちに急に気恥ずかしくなり、唇についたパンくずを指でぬぐった。

「何?」とうとう私は尋ねた。

「いや」彼は言った。「何かを心から味わっていると...

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