チャプター 222

ハンナ視点

「何かあったの?」背後で彼が扉を閉めるのを聞きながら、私はそう尋ねた。

レオナルドはすぐには答えなかった。その代わり、窓際のバーカートへ歩いていき、クリスタルのデキャンタをひとつ選び取った。夕暮れの光を受けて、琥珀色の液体がきらりと輝く。彼はそれをたっぷりと二つのグラスに注いだ。

「飲め」

そう言って、片方を私に差し出す。

私は警戒しながらそれを受け取り、彼の表情に手がかりを探した。顔つきはいつもどおり無表情で、冷静に制御されていたけれど、目のまわりにはこれまで見たことのない張りつめたものがあった。

「怖いんだけど」私はそう言って、ほんのひと口すすった。ウイスキーが心地...

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