チャプター 91

ハンナ

料理が運ばれてきて、張り詰めた空気はほんのひとときだけ途切れた。ホタテは完璧な焼き加減で、一口ごとに舌の上でとろけていく。レオナルドは獲物を見定めるような目で私が食べるのを眺め、ときおり身を乗り出して、自分の和牛をひと口ずつ食べさせてきた。

「口座の具合はどうだ?」

何気ない調子でそう尋ねられ、私は不意を突かれた。フォークを置き、ナプキンで口元をそっと押さえる。

「今は大丈夫」私は答えた。ようやく金銭的に少し息がつけるようになったことに、ほっとしながら。「実際、ここ何年かでいちばんいいくらい」

レオナルドはうなずき、和牛をまた完璧なひと切れに分けた。

「無駄にするな」

「...

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