最悪の敵は、あなたが決して来るのを見たことがない敵です。

アメリア

ケインの言う通りだった。このパックの商店街を歩き回る間、私たちは断続的に言い争っていた。

「必要なものは何でも買え」と彼は譲らない。その心遣いに胸がときめく一方で、死ぬほど恐ろしくもあった。

「必要なものなんてないわ」

正直な言葉だったが、彼には単なる強がりに聞こえたのだろう。私は何も持たずに育ったし、生きていくのに必要なものはごくわずかだ。物質的な所有に慣れていないと、いつかそれを手に入れたいという欲求すら薄れていく。時が経てば、そんなことを思い悩むことさえなくなるのだ。

ノーブルクローにいた頃は良い服を持っていたけれど、本当に大切だと思えるものは一つもなかった。ランドンが唯...

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