敵へのラブノート

ケイン

俺はすぐに使いをやり、俺たちの便箋が詰まった箱をノーブルクロウへ届けさせた。

ランドンへの、最後のラブレターだ。

くだらない嫌がらせだと言う奴もいるかもしれないが、俺は奴を弄ぶこの企みを楽しんでいる。獲物を仕留める前に、じっくりと甚振るような愉悦だ。

俺のリアがこんな歪んだことを思いついたという事実こそ、彼女が俺のためにあつらえられた存在だという何よりの証拠だ。

俺は使いに護衛を同行させ、もし使いが箱の蓋を少しでも開けようものなら即座に殺せと命じた。彼女は俺のものだ。俺だけのものだ。誰であろうと、彼女の香りを楽しもうなどという不届きな真似をすれば、その顔の皮を剥いでやる。

「使い...

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