第73話

タイラー視点

しばらくの間、俺はテッサと一緒に外に座っていたが、彼女が話すあの奇妙な言語を聞いていると、どうも背筋が寒くなるような感覚に襲われた。彼女は新しい何かを生み出すたびに、すぐにそれを書き留めていた。たぶん、自分だけの呪文書を作っているんだろう。それは名案だと思った。影の魔女との戦いに、何の準備もなく挑むことにならないよう、彼女なりに実験と練習を重ねているのだ。

「どうしたの?」

中庭で遠くからテッサを見守っていた俺の隣に立ち、アリアが尋ねた。

「ただ練習して、試してるだけだよ」と俺は答える。

「違うわ。それだけじゃない。何があるの?」アリアは食い下がった。俺は振り返って座り...

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