第74話

テッサ視点

戦士たちが街に到着するまでに一週間かかり、私たちは街外れの森で合流する手はずを整えた。

屋敷での出撃準備中、緊張感は極限に達していた。ナイフで切り裂けそうなほど張り詰めた空気だ。何が起こるのか、誰が生きて帰れるのか、誰にも分からない。タイラーから発せられる不安は痛いほど伝わってきたが、彼の感情を完全には読み取れなかった。彼がアリアと絶えず交わす視線、そして二人だけの秘密の「マインドリンク」……。

私は婚約指輪を屋敷のナイトスタンドに置いてきた。狼に変化した時に壊れてしまうし、何があっても失いたくないからだ。タイラーと私は階下へ降りて仲間と合流し、またしてもバックパックを背負った...

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