第100章

瑚夏も福田志那も、昼食はまだだった。

けれど、何か口に入れる気分にはなれない。そのまま市街地へ戻るつもりで、二人は工場をあとにした。

敷地を出たところで、結城朔夜から電話が入る。

【瑚夏、あと10分で工場に着く。迎えに行くから、そこで待ってろ】

「もう工場は出たよ。そっちはそっちで忙しいでしょ。私は自分でK市に帰るから」

どうせ近くを通りがかっただけだろう――瑚夏はそう思って、深く受け取っていなかった。

【もう片づいた。今どこだ?】

瑚夏はナビを見て、現在地を伝える。

【そこなら数分だな。安全な場所に寄せて待ってろ。昼飯、持っていった】

福田志那も空腹だったのを思い出し、瑚...

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