第101章

椎名遥の言葉に、西川彩花はふと黙り込み、考え込んだ。

結城朔夜が瑚夏のことを好きだという話は、結城紗耶からすでに聞かされている。

だからこそ、いざという時に朔夜は何もかも投げ出して、自分の命まで賭けて――瑚夏ちゃんに、ほんのわずかな生きる道を残そうとしたのだ。

けれど、椎名遥の言い分にも一理はある。

もし瑚夏ちゃんと朔夜が、本当にそうだというのなら、確かに付き合うのは向いていない。

……だけど、朔夜は瑚夏ちゃんのためなら命だって惜しまない人だ。瑚夏ちゃんがどうかなんて、気にするはずがない。

そう思うと、胸の奥がざわついた。

西川彩花が重たい顔で黙っているのを見て、椎名遥がお...

ログインして続きを読む