第109章

瑚夏はそのまま結城悠馬と一緒に、結城朔夜の病室へ向かった。

昏睡状態から目を覚ましたばかりだからだろう。仕事でどうしても手が離せない者を除けば、近しい身内はみな病室に集まっていた。

「瑚夏ちゃん、来てくれたのね」

結城紗耶はそう言うなり、瑚夏の手を取ってベッドのそばまで連れていく。

「瑚夏ちゃん、ちょうどよかったわ。私と叔母さんでおじいさまとおばあさまを食事にお連れするから、朔夜のことお願いね」

「……」

「まだ食べてないんだけど?」

「あとで適当に持たせるわ」

結城紗耶は珍しく、まだ食事もしていない瑚夏のことをまるで気にかけず、てきぱきと皆を促して病室を出ていった。

「瑚...

ログインして続きを読む