第11章

柏木航平は、渡辺家が自分との縁談にすり寄ってくるのをいいことに、完全に調子に乗っていた。瑚夏はまだ16歳――それでも平然と手を出そうとしてくる。

クズ男の中のクズ男。

「……あんた!」

瑚夏に「ジジイ以下」だと言われた柏木航平は、みっともなく顔を歪めて瑚夏を睨みつけた。

「航平兄さん、もういいよ。お姉ちゃん、好みがちょっと変わってるのかも」

渡辺芽衣が柏木航平の腕に絡み、瑚夏へ嘲るような笑みを向ける。

「変わってるっていうなら、あんた以上はいない。わざわざゴミに飛びつくんだから」

「でも……お似合いだよ。ほんと」

瑚夏の冷たい視線が、芽衣の指が絡む柏木航平の腕へ落ちる。

言...

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