第125章

結城朔夜が彼女を「なつちゃん」と呼んだのは、これで二度目だった。瑚夏は反射的に制止する。

「なつちゃんって呼ばないで。……恥ずかしいから」

「じゃあ、手、つないでいい?」

結城朔夜はさらりと話題をすり替える。

「だめ」

瑚夏は足早に前へ出た。

結城朔夜はくすっと笑い、二歩で追いつく。

そのまま彼女を客室へ案内した。

結城朔夜は自らウォークインクローゼットを開ける。

「全部、君のサイズ。好きなの選んで」

ぎっしり詰まった服の数々を見て、瑚夏は眉を寄せ、結城朔夜を見上げた。

「……これ、いつから用意してたの?」

「そんなに前じゃないよ」

結城朔夜は首筋に手をやり、曖昧に...

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