第15章

瑚夏の言葉が落ちた瞬間、椎名遥の胸が、理由もなくひくりと跳ねた。

「お姉ちゃん。なんだかんだ言っても、このネックレスはパパとママが私にくれたものなの。そんな言い方されたら、二人がかわいそうだよ。いらないなら、私がしまっておくね」

椎名遥は傷ついたふりをし、ネックレスを手に席を外す。

賭けには出られなかった。万が一、結城紗耶に確かめられたら終わりだ。

本物は――もう売って、投資に回している。

上流で「体面」を保つのは、途方もなく金がかかる。着る物も持ち物も、どこに出しても恥ずかしくないものを揃えなければならないし、外で財布の紐を締める姿を見せるのもみっともない。

椎名家からの小遣い...

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