第43章

結城朔夜は黒田知也を冷ややかに一瞥し、言い放った。

「……彼女は俺の従妹だ」

「従妹? お前の従妹って、どの従妹だよ」

「椎名だ」

それだけ告げると、結城朔夜は黒田知也を放置し、長い脚でさっさと店内へ入っていく。

黒田知也は状況が飲み込めない顔のまま、朔夜の背中がもうレストランに消えたのを見て、慌てて追いかけた。

「おい、待てって……!」

「従妹……?」

瑚夏は入口に背を向けて座っていた。どこか聞き覚えのある低い声に、遅れて横目で振り返る。

その瞬間、向かいの四宮薫は目玉が落ちそうな勢いで固まった。

「従妹? ……え、誰?」

結城朔夜は気怠げにまぶたを持ち上げ、四宮薫を...

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