第58章

「名の知れた、謎だらけの結城グループのボスだよ? 親友が崇拝してるし、親友にあげたって別にいいでしょ?」

瑚夏は冷めた声で言い放った。

「それに、外じゃ結城朔夜の写真って1枚で100万になるって聞いた。落ちぶれた時の非常食として保存しておくのも、ダメ?」

「えっ、朔夜兄さんの写真で金儲けする気?」

椎名遥が声を裏返し、怯えたみたいな顔を作る。まるで瑚夏が、とんでもない悪事でも働いたみたいに。

瑚夏はそのわざとらしさに、思いきり白い目を向けた。

「何? あんたが文句言う筋合いある? 本人だってまだ何も言ってないのに」

要するに。あんたには関係ない、ということだ。

椎名遥は一瞬言...

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