第60章

瑚夏たちが結城家の旧宅を出た頃には、もう9時近かった。

瑚夏と結城紗耶は同じ車に乗る。

瑚夏はバイクの件を思い出し、瀬戸翼にメッセージを送った。

【頼まれてたバイク、2、3日で渡せる】

すぐに返信が返ってくる。

【マジですか? ボス、愛してる】

【愛さなくていい。デカいバイク愛してな】

ついでに、白目のスタンプも放り投げた。

助手席の結城紗耶が、そっと様子をうかがうように言う。

「瑚夏ちゃん。朔夜のあのバイク……誰にあげるの? お友だち?」

探りを入れて不機嫌にさせないか心配したのか、慌てて言い添えた。

「ママ、干渉したいわけじゃないの。ただ……瑚夏ちゃんの周りの人のこ...

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