第126章 天音雫の真の目的

西園寺蓮は、最初こそ耳を疑った。父の差し金かと思ったのだ。

彼は江藤司に詳細を問い質した。

江藤司は事の次第を一五一十報告した。

本当に、何かが起きている。

西園寺蓮は、猛然とブレーキを踏んだ。

彼はすでに神崎彩のマンションの前まで来ていたが、江藤の言葉が頭から離れない。

わずか数年で西園寺グループを逆境から立て直した男だ。彼には彼なりの卓越した手腕があり、土壇場での優先順位のつけ方も弁えていた。

結局、彼はマンションには入らず、車を反転させて会社へと向かった。

……

一方、神崎彩は。

外で起きている騒動など知る由もなく、西園寺蓮が邪魔しに来ないのをいいことに、悠々と静養...

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