第166章 イェリお兄ちゃんの薔薇からの片思い

こうして、二人の会う場所は神崎彩の自宅に決まった。

定時を迎えるやいなや、彩は会社を後にする。

スーパーに立ち寄り、新鮮な食材をいくつか買い込んだ。

帰宅後、野菜を丁寧に洗い、皿に盛り付ける。

ちょうど食卓へ運び終えた頃、玄関のチャイムが鳴った。

彩がドアを開けると、そこには赤いワンピースを身に纏い、艶やかに着飾った栄沢幸子の姿があった。

目が合うなり、幸子は彩を力強く抱きしめ、くるりとその場で一回転させた。

「ほらほら、こっち来て。顔をよく見せてちょうだい。しばらく会わない間に、神崎さんたらますます綺麗になってるじゃない。一体どんな魔法を使ったの? まさか不老の秘薬でも手に入...

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