第25章 彼女を家庭を安定する道具と見なす

「江口式、坂東社長のところでホテル向けサービスロボットの開発案件があるんだが、技術的に行き詰まっててな。ちょっと見に行ってやってほしいらしい」

「悪い、俺は出張だ。今夜の便で発つ。俺が動くのは厳しい」

「だから、おまえが代わりに行ってくれないか?」

古川承一の出張は、短ければ一週間、長ければ半月。

だが坂東逸世とは知り合って間もない。そんな重要案件を、自分に任せるなんて――。

江口式は思わず古川承一を見た。躊躇いが、顔に出る。

そこへ坂東逸世が口を挟む。

「江口嬢、どうかお願いします。時間が本当にないんです。古川社長が推薦してくださった方なら、私は安心できます」

古川承一も重...

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