第22章

その言葉を聞き、福田栄一は少し躊躇しながら彼女を品定めするように一瞥した。

香椎早希の今日の装いは極めてシンプルだった。上質な白いシャツに、仕立ての良い黒いスラックス。余計なアクセサリーは一切身につけていない。

「普通だな」

彼はそう評価を下した。その声には微塵の抑揚もない。

だが、そのような評価は香椎早希の予想通りだった。

「ええ、とても普通です」

香椎早希は素直に頷き、表情は崩さず落ち着いた様子で穏やかな微笑みを浮かべた。「現在、業界全体が華やかで高貴、そして唯一無二のデザインを追い求めており、市場には高級仕立服が次々と溢れ出ています」

「ですが、私が作りたいのは、まさにこの...

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