第60章

技術部の動きは早かった。

二時間も経たないうちに、結果は香椎早希のデスクへ届けられた。

「香椎さん、突き止めました」

木村美亜がノックもそこそこに扉を開け、技術部の調査報告書を机の前へ置く。

「メール送信元のIPは何度も踏み台を挟んでましたけど、最終的に元を辿れました。発信源は……うちの社内のPCです」

香椎早希は椅子の背にもたれたまま、意外でも何でもないという口ぶりで言った。

「誰?」

「上村喜咲です。ただ……今朝から体調不良で欠勤してまして。電話も繋がりません」

――やっぱり、切り捨て役か。

香椎早希の指先が、机の天板をこつ、こつ、と一定のリズムで叩く。

「探さなくて...

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