第11章 ドラゴンライダーの覚醒

深夜の竜騎学部、その密室にて。

明智千夏は深刻な面持ちでレナードの向かいに座り、その手にはセレスが命と引き換えに手に入れた報告書が固く握られていた。窓の外、遠くに見える図書館の廃墟からは、まだ青白い煙が立ち上っている。

「レナード……」

千夏の声は震えていた。

「セレスが命懸けで突き止めた真実……冬音は、私たちの妹じゃない!」

レナードは勢いよく立ち上がった。

「何を言っている? 冬音は間違いなく……」

「彼女はエリア皇女の転生体なのよ!」

千夏は苦しげに彼の言葉を遮り、報告書をテーブルに叩きつけた。

「三百年前の独裁者! エドモンドを殺し、カールと秋子を陥れた張...

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