第7章 孤立無援

血の匂いがするような叫び声が、早朝の静寂を切り裂いた。

明智秋子は悪夢から跳ね起きた。死の予知が、またしても発動したのだ——竜騎学部の天才学员、マックスが訓練場に倒れている。胸には暗黒魔法によって焼け爛れた恐ろしい血の穴が空き、その目は大きく見開かれたまま、閉じられることはなかった。

「うそ……また……」

秋子は震えながら身を起こし、窓辺へと駆け寄った。遠くに見える竜騎学部の方向から、甲高い警報が鳴り響き、無数の松明が暗闇の中で揺らめいている。

緊急招集を告げる鐘の音が、学園中に響き渡った。

中央広場では、学生たちが三々五々集まり、その顔には恐怖と不安が色濃く浮かんでいた。...

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