第55章
絵里奈は闇の中でやみくもに腕を振り回し、折れた脚を引きずったまま、檻の中を目的もなくぶつかり続けた。
ガンッ!
身体が鉄格子に叩きつけられ、衝撃と痛みで意識が一気に引き戻される。
幻じゃない。
本当に、死ぬ。
喉を締めつける息苦しさが、あまりにも生々しい。――あの日、お姉ちゃんが目の前で倒れた瞬間みたいに、絶望が一息で全身を呑み込んできた。
絵里奈は床に崩れ落ち、指で喉元を掻きむしった。爪が皮膚を裂き、血の筋がいくつも浮かぶ。
「いっそ、死なせて……あのとき、なんで死んだのが私じゃなかったの……」
歌はまだ流れている。
「世界がどれだけ暗くても、お姉ちゃんが灯りをともしてあ...
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