第4章

飛鳥視点

まずい! 匠海さんに、このくまの秘密がバレちゃった!

「いい加減にしろ!」怒りに燃える目で、彼が私に向かって突き進んでくる。「お前が俺をからかっているのは分かっているんだ! そのくそったれのくまのせいだろ!」

私は心臓をバクバクさせながらスマホを握りしめた。もう、おしまいだ。全部バレてしまったんだ。

一時間前。

青木匠海は、ガラス張りのオフィスでブラインドの隙間から、飛鳥の一挙手一投足に視線を注いでいた。

徹夜の末、彼はついに真相にたどり着いた。何かがおかしい。説明のつかない身体の反応、制御不能になるほどの過敏な瞬間――それらはいつも、『彼女』が近くにいるとき...

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