第61章 契約を破棄するつもり?

離婚協議書を手にしてから、いろんなことが起きた。けれど最後に傷ついたのは、杏ちゃんだった。

すべての発端は、雲峰の株式40%。

あのとき雲峰の持ち株を要求したのは、北野隆也が彼女の身分目当てで、愛しているふりをして感情を弄んでいたと知ったからだ。

頭に血が上っていて、ただ仕返しがしたかった。いちばん効く復讐は、相手がいちばん大事にしている財産を削ること。だってその富は、彼女が案件を一つ一つ引っ張ってきて積み上げたものでもあったのだから。

けれど――株式を条件にした離婚協議書を手に入れてから、事故が立て続けに起きて、最後には杏ちゃんにまで火の粉が飛んだ。

杏ちゃんは、彼女が唯一大切に...

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