第61章 結菜、助けて

「これ、どうなってんの?」

彼女は何度も電源ボタンを押したり画面をなぞったりしていたが、スマホはうんともすんとも言わない。

「ついこの前買ったばっかりの新品なんだけど!」

神崎結菜はそれを受け取ってざっと確認し、わずかに眉を寄せた。

「ハッキングされてる」

「えっ?」

南条葵はぽかんと目を瞬かせる。

「なんでわざわざ私のスマホなんか? 中に何も入ってないよ? 帰ってきてから新しく端末もSIMも替えたばっかなのに」

「まだ断定はできない」

神崎結菜はスマホを返した。

「帰ったら調べる。今はPCがないから」

「じゃあそれ、結菜が持ってって。どうせもう起動もしないし」

南条...

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