第72章 邪魔しないよ、二人の甘い時間を

十五分後、車は神崎家の門前で止まった。

神崎結菜が車を降りた瞬間、スマホが鳴る。通話に出て、単刀直入に切り出した。

「どうだった?」

『吐かせた』

「内容は?」結菜は眉間にしわを寄せる。

不破蓮の低い声が返ってくる。

『闇サイトで依頼が出てた。条件は南条葵を廃倉庫まで連れていけ、成功報酬は100万』

結菜は鼻で笑った。

「100万で人ひとり?」

『受けた連中も変だとは思ったみたいだが、あいつらにとって100万はデカい。深く考えずに飛びついたらしい』

『依頼主の目的も不明。顔も見てない。最初から最後までネット上のやり取りだけだ』

結菜は唇を引き結び、訊く。

「倉庫は調べ...

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