第83章

「いえ、お気になさらず。謝らなくて大丈夫です」

 神崎結菜は淡く笑い、きっと何か事情があるのだろうと察した。

「会わせたくないわけじゃないんだ。俺自身が……会えないんだよ。彼女、病気になってから海外に送られてさ。もう半年も顔を見てない……」

「そうだったんですね」

 神崎結菜は腑に落ちたようにうなずく。

「じゃあ、この病気を研究しているのは、その人を助けたいからですか?」

「うん」

 宇佐美大平は素直に認めた。

「頑張ってください。目標があるなら、それに向かってちゃんとやり遂げましょう」

 それから数日。宇佐美大平は、その実力と経験で、あっという間にチームの面々を納得させた...

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