第111章

真波町にある高級フレンチレストランで、シャンパングラスが澄んだ音を立てて触れ合った。

「自由と、ついに本気を出した朱月に乾杯!」

紗世はグラスを掲げ、復讐を果たした喜びに顔を輝かせている。

「さっきの会見でのあの去り際、最高にカッコよかったわよ。大志のあの便秘みたいな顔、見た? それにソファで死んだ犬みたいに伸びてた紗奈も。あー、スッキリした!」

会見場での朱月は、気丈さと冷徹さを保つために全精力を使い果たしていた。

今こうして力が抜けると、骨の髄から疲労が滲み出してくるようだが、それ以上に未曾有の解放感があった。

彼女は下腹部をそっと撫で、確固たる眼差しで言った。

「これはた...

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