第45章

リビングの壁に掛けられたカレンダーが、クリスタルのシャンデリアに照らされ、赤いマーカーで消された日付を鮮明に映し出している。

朱月はカレンダーの前に立ち、指先でそっと紙面を撫でた。

残りの空白のマス目を数える。あと二ヶ月。

「何を見ている?」

大志の重苦しい声が背後から聞こえた。

彼からは酒の臭いが漂い、紗奈がいないことによる行き場のない焦燥感が滲み出ていた。

彼は背後から体を押し付け、生温かい掌を彼女の腰へと這わせる。

「大志、気分が優れないの。先に休ませてもらうわ」

朱月の声は平坦だった。

大志は腕に力を込め、彼女を強引に抱きすくめようとする。

「機嫌を直してくれよ、...

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