第46章

オミネグループのデザイン部にあるオープンオフィスは、キーボードを叩く音と同僚たちの低い話し声で満たされ、朱月の耳元でうるさく反響していた。

朱月は自分の席へ向かった。窓際にある、小さな空が見える場所だ。

だが、そこは空席ではなかった。

いや、空席ではないどころか。

そこには見知らぬ若い女が座り、上機嫌で総務課の職員に新しいモニターの位置を指示していた。

本来そこにあったはずの朱月のパソコンも、画板も、小さな多肉植物の鉢植えも、すべて消え失せていた。

不吉な予感が、彼女の心臓を鷲掴みにする。

「あら、朱月。来たのね」

デザイン部部長の麗奈がヒールを鳴らし、腰をくねらせて近づいて...

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