第64章

激しい痙攣が走ると、圭介は彼女の手の中でくぐもった呻き声を上げ、精液を吐き出した。艶めかしくも背徳的な匂いが、空気中に漂う。

粘りつく液体が朱月の指先を汚し、見知らぬ他人の体温を伝えてくる。

圭介の呼吸が落ち着きを取り戻す。彼は彼女の手から自身の猛りを引き抜いたが、その瞳の色欲は完全に褪せることなく、むしろ一度味わった蜜をさらに貪ろうとするような、侵略的な光を帯びていた。

彼はティッシュを取り出すと、朱月の手を掴み、指の間の汚れを少しずつ、丁寧に拭き取り始めた。まるで稀代の宝物でも扱うかのような慎重さだ。

「これで随分楽になった。君の手は、想像以上に優秀だな」

圭介は低く笑い、その...

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