第20章

相変わらず、彼は周防緋音のことを嫌っているようだ。

「カズ、本当に緋音と離婚するつもりなのか?」

彼女は探るように尋ねた。

実のところ、あの喧嘩の日、白川和夜が何度か首を縦に振らなかったことから、彼女の中にはある疑念の芽が生まれていたのだ。

「離婚、いいじゃないか! 今のうちに周防緋音なんて厄介払いは済ませて、長年思い合ってきた侑子さんと結ばれるべきだよ」

静川旭輝が口を挟むと、他の面々も示し合わせたように白川和夜の方を見た。

周防緋音が筋金入りの「恋愛脳」だというのは、ここにいる全員の共通認識だ。かつて東海理工大学で白川和夜を追いかけ回し、彼が麻痺で動けなくなった隙につけ込んで...

ログインして続きを読む