第38章

「このプロジェクト、引き続き何卒よしなに頼みますよ」

白川和夜はそう口にしながら、ふとショーウィンドウの前に座る人影に視線を留めた。

傍らにいた周防侑子は、わざとらしく白川和夜の体に頭を預け、甘えるような声で尋ねる。

「なに見てるの?」

二人の視線に気づき、渡辺光一は足を止めた。

そこにいたのが周防緋音と遠川だと気づき、驚きと喜びが入り混じった表情を浮かべる。

「やあ、周防くんじゃないか!」

渡辺光一の姿よりも先に、その朗らかな笑い声が届いた。

彼女はコーヒーカップを口元に運び、小さく一口啜る。視線はまっすぐ前を向いたままで、振り返ろうとはしない。

「おや、渡辺さんがいらし...

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