第42章
「どんな態度だ?」
周防緋音は鼻で笑った。冷え冷えとした月明かりが彼女の横顔を照らし出し、その表情からは一切の感情が削ぎ落とされている。
拒絶そのものだった。
まるで目の前の夫を、どうでもいい赤の他人としか見ていないような眼差し。
白川和夜は何も考えず、口をついて出た言葉をそのまま投げつけた。
「理不尽極まりないな」
その言葉を聞いた瞬間、周防緋音の表情は骨の髄まで凍りつくほど冷たくなった。
鋭い冷気が、容赦なく身体の芯へと潜り込んでくる。
「私が、理不尽ですって? 白川和夜、あなたは以前からずっとそう思っていたのね?」
周防緋音の視線温度が氷点下まで下がり、白川和夜を射抜...
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