第43章

「ここか? 四〇九号室は」

ドアを押し開けようとした静川旭輝が、不意にそう呟いた。

だが次の瞬間、マッサージサロンの個室に踏み込んだ彼は、あまりの光景に呆気にとられた。

目の前では、周防緋音が見知らぬ男にその細い腰を抱かれている。

さらに目を凝らせば、隣のベッドにいる安瀬杏那も美男の施術に身を委ねていた。上半身裸でうつ伏せになり、背中を弓なりに反らせている。施術している男は黒のシースルーシャツを纏い、そこから覗く大胸筋と小麦色の腹筋が、ここが決して健全なだけの場所ではないことを物語っていた。

室内を照らすのは妖艶なピンク色の間接照明。壁には際どいグッズが飾られ、どう見ても「正当なマ...

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