第47章

辻本十流はブレーキを踏み、横顔を向けて周防緋音を見据えた。

「周防緋音、君は賢い……俺が何を言いたいか分かっているはずだ。こんなところで他人に使われているより、俺たちで起業するべきだ」

「学生時代、起業の話はしただろう。だが君は結婚を選んだ。俺は仕方なく宇宙テックに入ったが……今、君はようやく結婚という墓場から抜け出したんだ。なぜ手を組まない?」

「渡辺光一は結局のところ商売人だ。商人は利益を追う。今日、あれだけの人間が君を侮辱し罵倒したのに、彼は君の立場に立とうとはしなかった」

「考えてもみろ。今回は小さなプロジェクトへの適応ということで済んだかもしれないが、次は濡れ衣を着せられる...

ログインして続きを読む