第55章

彼女は彼の言葉を遮った。

「三分だけ時間をください。私は周防緋音。東海理工大学卒で、現在起業資金を調達しています。以前は岩井テックの下で、アルファ・プロジェクトの開発に携わっていました。あそこことは深い提携関係にありまして……」

「現在の人工知能――AIは、単なる雛形にとどまりません。人類が未知の領域へ踏み出す歴史的な一歩なのです。私は、AIメタバースを創造したいと考えています」

「あらゆる階層の人々が、あらゆる業界でAIを活用し、生活を豊かにするツールとして定着させる。私の考えを絵空事だと思われるかもしれません。あるいは、AIはまだ未成熟だとお考えでしょう。ですが、もしチャンスをいた...

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